すみません、それは食べられますか?

つねづね、あいつは偉いと思います。
何といっても、一袋30円。チロルチョコに10円足しただけの値段で買えてしまう!
そのうえ、曲がりにも野菜ですから、栄養も豊富。


ごく少数の、派手なおべべを着て高級外車を乗り回してせこい金を懐に入れるヒルズ族たちはともかく、慎ましやかな生活を送る庶民と、その下層で国民の義務を果たさず、学も職もなくてただ金持ちをひがむ僕のような便所コオロギにとっては、その存在自体がことさら重要に思えます。
貧乏人は赤化する傾向が強いといいますが、今それがすごくわかる気がします。
思うに、お金を持っているというのは、ただそれだけでひとつの居場所なのではないかと。
では立つ瀬のない僕にとって、お金以外のそれはどこにあるのでしょう。
と、問いつつも、「自分探し」やら「本当の自分」やらを抜かす輩には眉をひそめてしまうのですが、他人との差を別したがることが万人に生来のものであることもまた事実。
いわばオリジナリティの喪失とその探究がそれを得る上での大きなキーのような気がします。
と、それらしいことを書いていて気付いたのですが、これは「涼宮ハルヒの憂鬱」のテーマそのものではありませんか。
頭のよさそうなふりをすると、よけいに頭の悪さが露呈します。
実がないとはこのことです。


一つ確かに言えることは、もやしが偉いということです。